ニョニャム!お日様の下、カンボジア暮らし。

青年海外協力隊、環境教育、カンボジアの生活・自然・観光などについて紹介するブログです。いつもニョニャム(笑顔)を大切に、ありのままの日々を綴ります。

地域の「内発的」な変化をうながすためには…?

すっかり更新が滞ってしまいました…!!書き溜めていた記事をちょっとずつ更新します…。

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ぴよぴよ♪ (あれ、ちょっと違う?)

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クロスロードで見つけた、キーワード

クロスロードというJICAボランティア向け実践ガイド誌の1月号に、"地域づくり"という仕事という特集があった。そこに、自分の活動で大事にしたい考えをピタッと表す一言があった。

 

地域は「内発的」にしか動かない

引用: クロスロード 第52巻第1号 P12 話= 小田切徳美さん(明治大学教授)

 

地域が「内発的」に動くというのは、具体的には以下のようなことをさす。

 

特別な「お金」や「労働力」、「仕組み」が無くてもできる取り組みを成功させる体験こそが、地域の方々の「諦め」を除去し、「自分たちにも何かできるのではないか?」という「自信」を作り上げるのです。

引用: 同上

外からの援助があっても、地域は変わらない?

カンボジアでは外国からの数多くの援助がなされている。でも、それだけではいかに地域や学校の現状が本質的に変わらないかを、現場を見るなかで実感してきた。具体例を4つほどあげてみたいと思う。

その1

調査をしたときに、よく学校に分別用ゴミ箱が設置されていた。NGOや国際機関のワークショップで援助されたものらしい。

でも、カンボジアではそもそもゴミをゴミ箱に捨てる習慣が根付いていない。また、企業・個人レベルで有価物を買い取り回収することはあっても、公共のゴミ分別回収システムが存在しない。そんな背景があって、ゴミの分別の仕方、分別のメリットはなかなか理解されていない。

これら諸々の理由で、学校に援助された分別ゴミ箱はただの箱になってしまっていた。

その2

他の協力隊員と環境教育について話していると、よくトイレの話題があがる。隊員が配属されているような比較的ちゃんとしている学校でも、トイレには鍵がかかっていて使えない、あるいは汚すぎて生徒が使っていない、という現状がよくあるそうだ。中には、日本が建設したものもある。

学校やトイレを建設しても、オーナーシップ(自分のものであるという意識)が同時に育たないと、丁寧に扱わず、すぐに汚く劣化してしまうのだなぁと思った。

その3

以前他州の教員養成校に行ったら、日本から寄付された大量の理科実験道具が使われずに倉庫に眠っていた。ちょうど大掃除の日だったので理科実験道具を生徒たちが整理しようとしたところ・・・なんと、あらゆる道具がシロアリの巣になっていた!!!!

いろんな意味でぞっとする光景だった。

その4

自分が今度環境ワークショップをやる予定の学校に訪問して校長先生からお話しを伺ったところ、このように言われた。

「前にWHOが環境のワークショップをやってくれたんだ。でも、何も変わらなかったよ。」

誰かがやってくれる、変えてくれるいう発想が強く、自分たちでなんとかするという発想には至りにくいのだと痛感した。

 

 

与えすぎ、やりすぎな国際協力は、かえって地域や学校の自発的・内発的な成長を阻害するのではないか…。そんなふうに思ってしまった。

 

やりっ放し、与えっぱなしにならないためには…

自分がこれからやるワークショップで、いかに環境・衛生問題を自分ごととしてとらえてもらえるか、その問題に対して建設的な議論をし、アイディアを出し合い、実行にうつすお手伝いができるか…。

 

言うのはな簡単だけどやるのは絶対難しいし、目に見える成果が出るとは期待してない。それでもやっぱり挑戦できることにすごくワクワクしている。

 

相手にちゃんと寄り添って、環境教育をつうじたカンボジアのまちづくりに関わりたいし、そもそもどんな将来を描きたいのか?っていうのを、アクティビティを交えながら一緒に考えていきたいなと思う。

 

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おそら様々な要因によりすぐに打ちのめされることが予想されます。笑  ですが、上記に書いたことは現場を見てきたからこそ湧いてきた、まぎれもなく自分自身の強い思いです。

あせらず、あきらめず、明日もがんばりまーす*\(^o^)/*