観光省エコビジネスコンテストに参加。その後の考えの変化もろもろ。
配属先の人たちが3か月あまり準備にいそしんでいた、エコビジネスコンテストが開催されました。
会場は、5つ星の豪華ホテル。一泊100ドルで、カジノとかKTVも入ってるらしい。あれれ、どうやら予想よりもかなり大規模なコンテストらしいぞ…??
ぎゃー!なんだこの豪華なホールは!!!
開始時間まで、延々とカラオケドュエットと楽器の演奏…。これ、必要?笑
自分の配属先が主催しているコンテストで、もっとこじんまりとしたものかと思いきや、全然ちがいました。観光大臣認可のコンテストでした。それ以外にも、観光省のいろんな政策のプレゼンとかがひとまとめになって、2日がかりの超豪華カンファレンスになっていました。
企業のお偉いさん、政治家さん、協賛のNGOなどなど、数百人の参加者がいました。ひょえーーー。 ん?お金のにおいがぷんぷんするぞ・・・?
エコツーリズムと唄うが、キャンプ場、ホテル、プール、ロッジ、ばんばん森を切り開いて作られた超大型リゾート地の紹介などなど…。エコ って響きは良いけど、実態は…?(^^;;
一日に2回のコーヒーブレーク(デザートたくさん!)、お昼には豪華なビュッフェランチがあります。しかも無料。 あれ、このお金はどこから・・・?
カンファレンス2日目の午後には首相が来て、約1時間半の演説を行う。そのあと、わずか30分ほどでエコビジネスアワードを受賞した企業の表彰。
流れ作業のように、首相がたてを手渡していきます。どの企業がどんな取り組みをして、どの点が評価されたのかという具体的事例の紹介は一切ありませんでした。受賞企業は、ゴルフ場、カジノ、リゾートホテルなどなど…。大がかりな開発がなされたうえで、現在どんな「エコ」な取り組みをしているのかますます気になるぞ!笑
その他にも、不思議なことは多々あったのですが、割愛します。とにかく、ご飯もコーヒーもケーキもおいしかったから、それでよし。(ぇ
このカンファレンスを通して、大事なことに気が付きました。
その1 観光省の政策 ≒ビジネス
その2 環境と名の付くもの → イメージアップの戦略
なぜ、今まで気がつかなかった…。あほすぎ。世間知らなさすぎ。
これまでは、「なんで、自分の配属先は派手なイベントが好きなんだろう…環境政策って、もっと地道にコツコツやって成果をだすものかんじゃないか…」と思ってました。
でも、配属先はは環境省じゃなくて観光省。いかに、省のやることが、観光活性化、ひいては国の経済活性化につながるかが大事。 そうです、我が職種、環境教育それ自体は、全くカネになりません。観光省の対外的アピールとしては地味かつ小規模です。
そもそも、環境教育隊員が環境省ではなく観光省に派遣された背景は、
環境省だとお金も人もいなくて機能してないから、予算も人も多い観光省の都市美化組織に環境教育隊員いれよう! ってことだったんです。(10年前には環境省に、7年前には地方環境局にボランティアが派遣されたけど、調整員いわく実際に上手くいってなかったみたいです。)
でも、それって妥当だったのかな…うーん∧( 'Θ' )∧
いくらお金と人があって機動力がある組織でも、組織の方向性が環境教育というものとミスマッチしていれば、配属先もボランティアもお互いやりにくいんじゃないでしょうか。ま、環境教育というクリーン&グリーンな活動を通して、イメージアップと省へのドネーション獲得していこうぜ☆っていうアプローチをとるのなら別ですが。笑
配属先に直接的に貢献したいなら、自分の活動の上位目標が、環境改善・環境保全でもなく、環境教育の普及でもなく、地域コミュニティのエンパワメントでもいずれでもなく、省の対外的アピールの為にイベントのような活動をすることになりかねない。
自分のおかれている状況を理解するのに、2ヶ月かかるとは…。
とはいえ、このような状況に悲観的にはなっているわけではないです。これから大事なのは、自分の活動のスタンスを確立すること、実質的な協力者(組織)を見つけること。 あくまで、自分の活動は自分の目的にそって組み立てていこう〜と思ってます。
地域の人が解決したい環境問題を把握する
↓
問題解決の手段として、環境教育(ワークショップ)をやり、地域の人と一緒に何をすべきか考え、計画する
↓
計画を継続的に実行する
↓
期待される効果がでる (ex.ごみが減る、町や川がきれいになる、適切に管理される緑地が増える、環境教育の担い手が増える)
結局、配属先への貢献だけに注力せずに自分の目的にそった活動をしても、ちゃんと成果さえだせれば(←ここが肝心)、配属先もボランティアもお互いはっぴーだよね??と、都合よく考えている。笑
なかなか遠回りにはなるのですが、環境省や教育省にアプローチして必要な情報をあつめて、そして何より協力者を見つけて、活動していこうと思います。
最後に、私は決して配属先や省のやり方を否定する気は全くありません。だって、(多少他国の思惑も絡んでいるかもしれないけど)自国の人たちが自分たちで考えてやっていることだから。
しかし、このように、自分の本来想定していた活動の方向性と組織の方向性が異なる場合は特に、自分のおかれている環境や、周りの人をよく観察&分析していくことがとても大事になると思いました。
おわり♪