ニョニャム!お日様の下、カンボジア暮らし。

青年海外協力隊、環境教育、カンボジアの生活・自然・観光などについて紹介するブログです。いつもニョニャム(笑顔)を大切に、ありのままの日々を綴ります。

カンボジア初のフリーマーケットで環境教育ブースを出展!子供たちが楽しく学べる場をどうやって作る?

一週間前に、フリーマーケットで環境教育のブース出展という新しい試みをしました。

不特定多数の人が訪れるイベントでできる環境教育のアイディアを紹介します(^^)/

 

 ***JICA  Cambodiaの広報でも紹介して頂きました***

 

 

カンボジア初のフリーマーケット「Sun Fair」

8月から、任地のプノンペン オリンピックスタジアムで毎週日曜日にSun Fairといフリーマーケットが開催されています。

 

 古着、古本、食器、果物屋や野菜が売られている他、楽器の演奏やNGOの展示ブースがあり、家族連れでにぎわっていました。

 

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フリーマーケットで環境教育!どんなブースを作る?


主催する団体さんから、フリーマーケットで環境教育のブースを作ってほしいと依頼を頂きました。突然すぎてブース準備にまわせる活動予算はない・・・。さて、どう工夫してブースを作るか。ここがボランティアの腕の見せどころ?!笑


バザーの二週目からの出展だったので、一週目に会場で客層、全体の雰囲気、個々の店舗、人の流れ等をリサーチし、ブースの対象者や内容を決めました。家族連れが多いものの、小さなこどもが楽しめるお店がなかったことから、幼稚園~小学校の年齢層の子供とその家族を対象に、街のごみ問題について楽しく学べるブースを作ることにしました。

 

ブースの内容、お客さんの反応はいかに?

内容は、とてもシンプルです。

その 1  カンボジアのごみ問題についてのビデオ上映

以前制作した子供向けの環境教育ビデオを活用しました。

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お客さんが行きかうなかでブースに興味を持ってもらうのに、ビデオを流すのは効果的でした。

また、カンボジアではアニメーションのコンテンツが少ないからか、多くのこどもたちが食い入るように何度もビデオを観てくれました。

 

その2 身近なごみの色塗り・分別ゲーム

現在、カンボジアではごみの分別回収は行われていません。また、各州都の中心部以外では収集サービスがないため、あらゆる種類のごみを燃やしたり、埋め立てたりしている現状があります。

この現状を環境教育のみによって変えることはできませんが、まずできることはゴミの種類の違いを理解してもらうこと。具体的には、何のゴミが生ごみ、リサイクルできるもの、あるいはそれ以外か、知ってもらうことです。

さらに一歩踏み込んで、生ごみはたい肥化することが出来、リサイクルできるものはエッチャイ(資源物を集める人)に買い取ってもらうことが出来ることをしっかり理解してもらえれば、なお良しです。

 

ではでは、ブースの様子を。

 

あらかじめこちらが用意しておいたごみの絵に、色を塗ってもらいます。

果物の皮、魚、卵、木の枝、ビニール袋、ごはんの容器、ジュースのカップ、布、本、ペットボトル、缶、ビンなどなど。

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色塗りが終わったら、自分のごみが、生ごみか、リサイクルできるものか、それ以外か当ててもらいます。

 

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 左から順に、生ごみ、その他、リサイクルごみ。(貼る順番おかしかった…。)

リサイクルごみかどうかは、カンボジアの現状(資源物として回収可能なものかどうか)に即して決めています。

 

子供たちの親御さんや通りがかった大人に対しては、スタッフがテキストのコピーを渡し、ごみの種類についてより詳しい説明を行いました。

 

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 ビデオに加え、お絵かきの方も多くの子供たちに楽しんでもらえました。なかには、限られた時間のなか何度も足をはこんでくれる家族も。

 

小さな子にごみについて十分に理解してもらうのは難しいですが、親子で身近な環境問題について関心をもってもらう、良い機会となりました。

暑い中がんばってくれたスタッフには本当に感謝です。

 

イベントで不特定多数の人に環境教育をするときのポイント


・イベント会場での事前のリサーチを行う
(客層、来場人数、人の流れ、他のブースの内容、会場の雰囲気など)
・ブースの対象者、目的を定める
・メインの対象者(今回の場合は幼稚園生~小学生の子供)、サブの対象者(子供の親、大学生など)むけの内容を決め、準備する
・「環境」に興味・関心がない人でもつい立ち寄りたくなるような工夫を考える
・内容を盛り込みすぎない

・お金がなくても、すでにあるもの(教材、デザイン素材)やネットワークを活用する!

 

教室での授業だけでなく、イベントでの環境教育も、工夫のし甲斐が合ってなかなか面白かったです('ω')ノ

環境教育に限らず、楽しく学べる場を作る方法は、これからも模索していきたいですね。