協力隊の2年間って、本で学んだことを体得するのにうってつけなのでは?
カンボジアに来てから、本を読む機会がぐんと増えました。
Kindle White Paperという電子書籍専用のタブレットを手に入れてからは、より充実した読書が出来ています。「今、この時、この瞬間、読みたい!」と思う本を、カンボジアにいながら購入できるのは本当にありがたいです。
協力隊生活って、とにかく自由に使える時間がたくさんあります。そして、基本的に誰かに指示されるのではなく、自分で考えたことを実行する機会に本当に恵まれている。それは、協力隊活動の中でも、それ以外でも。
だから、本などで学んだことを実践・応用するには、うってつけの2年間だと個人的に思ってます。
一つ例を上げると・・・アドラー心理学の本で、
「他者の課題」と「自分の課題」を分離する
という考えが載っていました。
どういうことかというと、
あらゆる対人関係の悩みは、他者の課題に土足で踏み込むこと、あるいは自分の課題に土足で踏み込まれることによって引き起こされるそうです。
そのため、「その選択によってもたらされる結末を最終的に引き受けるのは誰か?」という視点で、「他者の課題」と「自分の課題」の線引きをする。そして、他者の課題には介入せず、「自分の課題」には他者を介入させないことが、必要なんだそうです。
カンボジアに来て以来、特定の人に対して怒りが収まらない時期がありました。(最近でも時々ありますが…。)
その人の悪行がたとえ自分(私)に多少影響を及ぼすことがあっても、最終的にその悪行によって痛い目に合うのはその人自身です。だから、それはその人が解決すべき課題であり、私が口を出したり、あれこれ悩んだりするべき課題ではない。要するに私がそのことに憤ってエネルギーを消耗するのは無意味。
なかなかそうは分かっていても、感情に振り回されないようにするのは難しいです。
そこで、本を読んだときにこの「他者の課題」と「自分の課題」を分離するという、具体的に自分が意識するべきことが言語化されると、感情のコントロールがだいぶ上手くなってきたように思います。そして、他人の言動に振り回されず、自分のやるべきことに常に高い集中力を発揮できるようになったなーと実感しています。(とはいえ、まだ体得するといったレベルには至っていないですが。)
「他者の課題」と「自分の課題」を分離する、言い換えると他者と自分の境界線を意識するのは、相手との間に壁を作るといった冷たい意味合いではなくて、互いにとって心地よい関係性を作るための大事なことなんだと思います。
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カンボジアに来てあらゆる分野の第一線で活躍する方々とお会いしてきたなかで、
専門性だけじゃなくて、人としての良さも伸ばしたなと、強く思うようになりました。自然環境保全に関わる仕事をするとはいえ、結局は人 対 人だから。
自分の軸を確立しつつも、色んな視点を獲得して、バランスのとれた人になれたらいいなーと思います。そのためには、魅力的な人と直接お話しして学ばせてもらうのはもちろん、本を読んで「これは大事だ!」と思ったことを実践・応用し、体得していきたいなと思います(*^。^*)
(なんともまぁ青臭いこと書いてますが、御許しを…。)