ニョニャム!お日様の下、カンボジア暮らし。

青年海外協力隊、環境教育、カンボジアの生活・自然・観光などについて紹介するブログです。いつもニョニャム(笑顔)を大切に、ありのままの日々を綴ります。

協力隊活動のMethodologyは自分で作っていくしかない

チュンバンの連休明けの一週間、茨の道を平常運転しておりました。笑 最近配属先で感じたことを書き留めておこうと思います…。

 

正しかどうか、という判断基準が通用しないことが沢山ある

私はカンボジアの中央省庁に派遣されて活動していますが、法律が未整備(あっても運用されていない)、組織の業務フローが確立されていない、ガイドラインがないなどの理由から、正しいか・間違っているかという判断がつかない事柄が沢山あります。

 

日本の社会や組織では想像がつかないくらい、決まりがないことばかりなのです。もちろん、その国の文化や暗黙知なるものは存在します。しかし、自分はまだ十分に把握できていません。かつこういったものは曖昧で、「○○はこの文化だ。」と言われるものが、単純に個々人の考えによるものだったりします。

 

具体例を上げると、「君たち(日本人ボランティア)が何をするにも観光大臣の許可が必要なんだ。それがこの国の文化だ。」と正規スタッフの数人に言われたことがあります。しかし、実際にプロジェクトの書類を作成し提出すると、観光大臣のサインをスタッフが勝手にしてOKしてしまうことがあるのです。 結局、中央省庁とはいえ業務上の決まり事が確立されていない(というか守られていない)ため、正直者が損をする、といった側面も無きにしも非ず…。

 

これまで、過去の協力隊の事例を数多く勉強し、かつ環境教育の職種のハンドブックも何度も読み込み、先に起こりうる事態を想定して動くようにしてきました。しかし、実際に直面する問題に、「そうか!こんな問題もあるのか!」と面食らうことがあります。笑

 

過去の事例を研究して、最大公約数的な対策は考えられても、結局は自分自身が対峙する現実をしっかり見つめて、何をするべきか考えていくしかないんですね。(と、自分に言い聞かせる。)


きっと、自分が社会人経験がないということもあり、想定できる事柄の幅が狭い、というのもあると思います。

 

自分に甘く、他人に厳しいスタッフたち


これは、私がいない時にあった出来事なのですが、カウンターパートがスタッフの机に小型カメラを取り付けていたそうです。それは、「誰がいつ出勤してるかチェックするため」だそう…。びっくり仰天!


出勤時間・退勤時間をパソコンや紙面上で管理する、というのは日本では当たり前のことかと思います。

でも、ここはカンボジア。オフィスアワーが決まっているのものの、来るも来ないもみんな自由な状態です。勤務態度の悪い人に対しての注意・勧告・ペナルティーは見受けられないです。しかも、正規スタッフほど遅く来て早く帰る傾向があるような気がします。


このような状況のなか、トップが部下たちの勤務態度を防犯カメラでチェックしようというのは、なんとも不思議な感じがする…。 そもそも、自分がちゃんとオフィスアワーに来てれば、誰が来ていて誰が来てないかチェックできるでしょ!!とツッコミを入れたくなりました。笑

 


組織のトップダウンが強い

部下が上司に対して意見を言うということは、(自分が見てきた限りでは)全然ないなーと思います。誰よりも仕事熱心なカウンターパートは、どんなに人前で上司に怒鳴られても、黙って聞いています。

 

今週活動について話し合った時は、私は上の人に対していろいろ言って論破してしまったけど笑、カウンターパートは下を向いてずっと黙ったままでした。

 

特にボランティアやインターンの若手スッタフは、勉強したいというモチベーションが高いのに、何か仕事に対して意見を言うことはできず、オフィスに缶詰で事務作業をこなすだけにに見えます。だから、辞めて行くスタッフが時々いるのも仕方ないのかなと思います。

 

でも、トップがボランティアや専門家(日本人カンボジア人問わず)を組織のコマづかいにしようという意識が強いと(ある意味では独裁者性質が強いと)、外部からのノウハウを活かすことも、若くて優秀なスタッフが根付くこともできないのでは、という危惧があります。もちろん、日本人である自分にとっては所詮他人事、といって済ますこともできるけれど、いろいろと勿体ないなーという気持ちは拭えません。

 

自分はどう行動していくか?

配属先の組織を分析してみて思ったことをつらつら書いてみたのですが、相手がどうこうの前に、自分の未熟さをありありと実感します。分析力、課題解決力、コミュニケーション力、協調性、どれも足りない…。

 

力不足ゆえに、ゴールにむかって走ろうとしても、ハードル一つ一つでつまずき、すねを擦りむいてるかんじです。

上手く走りながら跳べる日―開発途上国の現場に貢献するプロフェッショナルになれる日はいつかくるのか…自問自答しています。


信念ばかり振りかざして他人との軋轢を生むのは避けたい。でも、事なかれ主義で面倒事を一切避け、本質的な問題から目を背けることができないという、どうしようもない性格。

 

これ、今後会社に入ったら苦労するだろうなーと思いつつも、今自分はよその国からやってきた期限付きボランティアであり、守るべき地位もプライドもない。多少はぶつかり合って痛い思いをしてでも、カンボジアで仕事を共にする人・組織にとって、良いものを生み出せたらいいなぁと思います。

 



…と、23歳の青臭さ全開ですが、当ブログの読者様におかれましては、今後とも暖かく見守って頂けると幸いです。

 

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私は家にやって来る猫を日々見守っています。