ニョニャム!お日様の下、カンボジア暮らし。

青年海外協力隊、環境教育、カンボジアの生活・自然・観光などについて紹介するブログです。いつもニョニャム(笑顔)を大切に、ありのままの日々を綴ります。

カンボジアの家族と過ごした一週間、そこから見えたもの

チュンバンのながーいお休みを「カンボジア人をじっくり知る期間」にしてきました。そのなかで、自分が特に強く感じたことを2点、書き留めておこうと思います。
 
(最近ほぼクメール語しか話していなかったせいか、日本語を書きだすと言葉が溢れてくる傾向にあります。笑)
 
 

1.カンボジアの現代化を受け止める

お休みの期間中、カンボジア人の普段の暮らしを知るために、大家さん家族と一緒に過ごす時間をできるたけ沢山とるようにしてきた。
 
ご飯を食べたあとに、テレビを見ながらお昼寝する娘さんと大家さん(母)…。
 
あれ、これは実家で見てきた光景となんら変わりないぞ!デジャヴか!笑
(ちなみに、娘さんの年齢は私の妹と、大家さんの年齢は私の母と同じ。)
 
 
お休み中で一番印象的だった出来事は、大家さんたちの人生初の家族旅行に同行で着たことだった。

 

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朝5時に出発し、車の中でわくわくする家族…。でも、すぐに娘息子たちは携帯ゲームやYoutubeに夢中。日本の若者と変わらないな〜。笑
 
 
行き先は、Tansur Bokor Highland Resortというリゾート地。山の中に、大型ホテル、仏像、お寺、カジノの廃墟があった。
 

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大きな仏像。お線香をあげ、お参りする家族連れがたくさん。

 

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カジノの建物からの風景。記念撮影スポットがあちこちにある。

 

 
 

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 お寺参りは、欠かせない。
 

 

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川で水遊びやバーベキューが楽しめるところもある。

 
リゾート地や帰りに寄った海では、家族旅行を楽しむ多くのカンボジア人を見てきた。これらの光景は、日本の行楽地で見られる光景とさして変わらず、驚きと、ある種の戸惑いすら感じた。
 
この戸惑いの原因は、主に農村部で深刻な貧困の現状と(一見すると)日本と似た現代的なライフスタイルが一国に同時に存在していることなのかもしれない。
 
 
協力隊も含め、途上国でのボランティアというと、貧困改善を目的とした村落開発・医療・教育などのイメージが強いかもしれない。
 
でも、自分は農村部ではなく、目まぐるしく発展を遂げる都市部で生活している。そのような環境下で自分にできることは、途上国の人々も経済的な豊かさを求めるなかでライフスタイルやニーズが変化していくという現状を受けとめ、それと同時に顕在化していく社会問題・環境問題をじっくり分析し、解決に向けて取り組んでいくことなのではないかと思う。
 
 

2.他の人が作ったイメージを現実にあてはめない

 カンボジアは、日本人在住者、観光客が近年増えてきている。日本人にとって、アフリカ・中南米圏に比べると情報が得やすい開発途上国の一つだと思う。

 

カンボジアに関わる日本人が多いからか、まだ活動がはじまる前から、良いものも悪いものも含め、カンボジアの人・社会への印象や考えを多々聞いてきた。もちろん事実情報も沢山得てきた。

 

そして、無意識的に他人が話したカンボジアのイメージが、あたかも自分自身が抱いたイメージとして刷り込まれていった。それが時によって「カンボジア人は~だ」という思い込みとして、独り歩きしてしまうことがある。

 
活動でもプライベートでも、徐々に個々人としっかり向き合って話しをするようになってから、このように、他人が作ったイメージを目の前の現実にあてはめようとしていたことにようやく気が付いた。
 
途上国の現場で一次情報を得ていく。そこで感じたこと、考えたことを次に繋げる。
これを自分の2年間の最重要事項として掲げていたはずだったのに…!今一度、心に留めておきたいと思う。